♪ シェーンベルクピアノ作品集 ♪ Pf: Maurizio Pollini [Classic Favo.]
- アーティスト: ポリーニ(マウリチオ), シェーンベルク
- 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
- 発売日: 1997/03/05
- メディア: CD
(画像は私手持ちのPolydor, F28G50481 ですが内容は同じ)
- アーティスト: グールド(グレン), シェーンベルク, クラフト(ロバート), CBC交響楽団, ベーカー(イズラエル)
- 出版社/メーカー: ソニーミュージックエンタテインメント
- 発売日: 1994/10/21
- メディア: CD
(コレはピアノ曲以外も集めた作品集;画像はまたしても私手持ちのCBS-Sony, 00DC468-71)
なんでしょうけど。(あと、私は未聴ですが、ヘルベルト・ヘンクさんのもなかなからしいです。)
Gould フリークの私、モチ、こっちも好きですが、ヤッパ万人にお薦めということになるとPollini ということになるのではないでしょうか。
12音技法の開発者として、と~ても前衛的に思われるシェーンベルク、実は彼自身は自分をしっかり伝統の中で見据えていて、そういう意味ではむしろ伝統的。なんと言っても表現主義の申し子ですからね。実はかなりドロドロヌトヌト後期ロマン派的なんでして、後のセリー(音列)主義者達からは手ぬるいと批判されたりしてるんですが。
(習作除くと)初めに書かれた3つのピアノ曲op.11 などブラームスのインテルメッツォからそんなに遠くないですし、初めての完全な12音技法による創作ピアノ組曲op.25 など形式はバロック時代のピアノ組曲そのものですしね。(まあ形式を借りてるだけですが、それにしても借りずにはおられぬというところが…)
そしてシェーンベルクのピアノ作品は数こそ少ないのですが創作の節目となっている作品が多く、また先に述べたシェーンベルクの伝統回帰的な面を捉える意味でも重要なのですが…
まあそんな周辺分析はともかく、楽曲そのものをよく分析して明解に再現した演奏としていまだにPollini 盤は重要でしょう。Gould 盤は(こっちの方が先の録音ですが)分析の先の表現、グールドの言う“エクスタシー”の表出の見事な例ですが、まあ「もうすこし大人になってから聴いてね」みたいな感じですかね。
まあ両方聴くことでシェーンベルクの持つ伝統と前衛の2面性がより際立つと言ってもいいでしょうが、とりあえずはデュオニソス的なグールドよりアポロン的なポリーニをお薦めしておきましょうか。
もう一つ変わったんでお薦めがあるんですが、それはまた次に…
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