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♪ Degustation a Jazz ♪ Sax 菊地成孔 [Jazz Favo.]

Degustation a Jazz

Degustation a Jazz

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: イーストワークスエンタテインメント
  • 発売日: 2004/04/07
  • メディア: CD

菊地成孔氏の、これが1st Leader Album…

まあ菊地成孔氏のことを知ったのが最近ですので、余りえらそうにあれこれ書くとなんですけど、山下洋輔グループに参加していた以外は主にJazz じゃないグループで活動していた(んでわたしゃ知らんかったのね)氏の1st Leader Album は、スペインのこれまた鬼才料理人、フェラン・アドリアがシェフを務める、ミシュラン3つ星レストラン、『エル・ブイ』の代表的なコース、メニュ・デギュスタシオンからインスパイアされたものだそうで…

デギュスタシオンってのは試食のことで、実際そのコースはおつまみ的なものが多く、数十皿に及ぶようです。まあ喰ったことないのでフェラン・アドリアの革新的な料理に関しては語る資格ないですけど、暖かい料理と冷たい料理を一緒に組み合わせて出したり、白いトマトのスープ、とか、奇をてらった感が強調されがちですが、要はフランス料理や伝統的スペイン料理などの模倣期間を経て、再解釈・再構築した料理という感じでいいのかな、と思われます。それをレストランでのサービスとしてトータルに提供している訳で、ひとつの作品となっているのですね。(単品での味自体はどこそこの方が旨いとか言う話ですが、トータルコンセプトで勝負ってことですか。)

で、菊地氏の『ジャズの試食』も、そんな感じがしますねぇ。つまり伝統の再構築。そういう意味で“ポストモダンな21世紀のジャズ”とぬかしてるのは、まあ許せるかな。(わたしゃどうもポストモダンって言葉は好きじゃないですんで。)

この人の資質がそもそもそうなんじゃないか?とも思われ…つまりですね、サックスプレーヤーっていうと通常はバリバリモリモリ吹くかメメシクやるかは別としてね、なんかエモーショナルな表現者みたいなのが多い訳でして…仮になんか理論で押してたとしても、逆にその理論の体現者っていう感じになっちゃうとかね。
菊地氏はなんか違うのね、それこそ本当にクールに吹いていて、それは別にサックスじゃなくても他の楽器でもいいんじゃないって思わせる。あるいは自分の演奏自体も批評的に見直して再構築かけて楽曲プロデュースしているというかね。実際かなりの演奏は各人各パートをバラバラに録ってから再構築してる模様。そうそう、聴いてるとあーれに近い感じですな、トリスターノに。当然マイルスの影も…
そのくせ、没我エクスタシーの希求も相当ありそうというか…これってわが敬愛するGlenn Gould にもちょいと似てるような気がしますです。 

氏は山下洋輔アプローチは中学生ぐらいでのツツイスト活字アプローチからなんだそうで…全冷中にソバヤ、と同世代(ってか、同い歳)なんでわかるわかる、って感じもありますがね。(わたしゃ田舎の子なんで全冷中は後から知ったですけどね。)

しかも歌っちゃうとくる。(笑) うまくないとかいう人もいるようですがね。でもなかなか味があるし、それ以前の各ユニット活動期にも歌ってるのもあるみたいですからね、どんなんでしょうかね。

で、歌だけは抜粋版じゃしょうもないので、ということか歌モノだけフルバージョンにして集めて別アルバムに…

Chansons extraites(de Degustation a Jazz)

Chansons extraites(de Degustation a Jazz)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: イーストワークスエンタテインメント
  • 発売日: 2004/04/21
  • メディア: CD

 ご本人も歌ってますが、カヒミ・カリィさんとUAさんが一曲ずつ。なかなかこれが素材を生かした見事な“料理”になっていると言うか。

あと、柳の下というか、最初のは時間がなくてやっつけで作ったので、やり直したみたいなことをご本人は仰ってるらしいですが、曲数減らして(31曲)さらに再構築したのも…

DEGUSTATION A JAZZ authentique/bleue

DEGUSTATION A JAZZ authentique/bleue

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: イーストワークスエンタテインメント
  • 発売日: 2004/10/26
  • メディア: CD

ディレクターズカット完全版なんですと。(なんのこっちゃ)流石にコレはアマゾンレビューで皮肉っている人がいましたがね。
実は私最初はこっちだけ買おうかと思っていたのでしたが…納期が2週間ほど掛るんだそうでやめたんですがね。(夏聴きたいですから(w) )

菊地氏は活字でもご活躍。それらもいずれ読んでみたいですし、この作品の次のアルバム、『南米のエリザベステーラー』も手に入れてみたいですが、アマちゃんでは更に6週間待ちですと、手に入ったらまたレビューしましょうかぁ。


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keytaccata

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リンク先は楽天blog でした。中身見てませんけどどうせ当エントリ関係ないでしょ。
エントリして数秒でのトラックバックでしたからね。
by keytaccata (2006-09-05 10:33) 

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